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概要
『イージー・ライダー』(原題:Easy Rider)は、1969年にアメリカで上映された映画で、日本では翌年の1970年に公開されました。
この映画は、ピーター・フォンダとデニス・ホッパーによるアメリカン・ニューシネマの象徴とも言える作品で、『イージー☆ライダー』『イージー★ライダー』という表記も見受けられます。
物語は、反体制的な姿勢を持つ若者2人がコカインを密売し、得た利益をオートバイのタンクに隠して、真のアメリカを求めて放浪の旅に出るというものです。
特筆すべきは、ステッペンウルフによる主題歌「ワイルドでいこう!(BORN TO BE WILD)」が高い知名度を持っていることです。
この映画は1969年のカンヌ国際映画祭で新人監督賞を受賞し、第42回アカデミー賞では助演男優賞と脚本賞にノミネートされるなど、非常に高い評価を受けました。
さらに、1998年にはアメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録され、その価値が認められました。
オリジナルマスターは一時期行方不明となり、その存在が危ぶまれましたが、後に発見されDVD化されています。
映画中に登場するバイクについては、1965年型のハーレーダビッドソンを使用しており、エンジンはパンヘッドと呼ばれるタイプ、排気量は1200ccです。
フレームは当時の新しい技術、フルメッキが施されており、サスペンションは存在しません。
主人公ワイアットが乗るチョッパーには、前輪ブレーキがついていません。撮影に使われた3台のうち2台は盗まれ、現在は行方不明となっていますが、最後の1台は日本人オーナーが所有しています。
あらすじ
メキシコからロサンゼルスへのコカインの密輸で大金を得たワイアット(ニックネームはキャプテン・アメリカ)とビリーは、金をフルカスタムされたハーレーダビッドソンのタンク内に隠し、カリフォルニアからマルディグラ(謝肉祭)の行われるルイジアナ州ニューオーリンズを目指して旅に出る。
カトリック信者の農夫の家でランチをご馳走になったり、ヒッチハイクをしていたヒッピーを拾って彼らのコミューンへ立ち寄ったりと気ままな旅を続ける二人。
しかし旅の途中、無許可で祭りのパレードに参加したことを罵られ、留置場に入れられる。
そこで二人は若い弁護士ハンセンと出会い、意気投合する。
そして、ハンセンの口利きで釈放された2人は、ハンセンと共にルイジアナ州ニューオーリンズに向けての旅を続ける。
しかし「自由」を体現する彼らは行く先々で沿道の排他的な人々の思わぬ拒絶に遭い、ついには殺伐としたアメリカの現実に直面する。
サウンドトラック・アルバム収録曲
Side 1
ザ・プッシャー (ステッペンウルフ) – 5:49
ワイルドでいこう! (ステッペンウルフ) – 3:37
ザ・ウェイト (スミス) – 4:29
ワズント・ボーン・トゥ・フォロー (バーズ) – 2:03
イフ・ユー・ウォント・トゥ・ビー・ア・バード (ザ・ホーリー・モーダル・ラウンダーズ) – 2:35
Side 2
ドント・ボガート・ミー (フラタニティー・オブ・マン) – 3:05
イフ・シックス・ワズ・ナイン (ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス) – 5:35
キリエ・エレイソン / マルディ・グラ (エレクトリック・プルーンズ) – 4:00
イッツ・オールライト・マ (ロジャー・マッギン) – 3:39
イージー・ライダーのバラード (ロジャー・マッギン) – 2:14
出演
ワイアット(キャプテン・アメリカ) ピーター・フォンダ
ビリー デニス・ホッパー
ジョージ・ハンセン ジャック・ニコルソン
ジーザス アントニオ・メンドーサ
カレン カレン・ブラック
ヒッチハイカー ルーク・アスキュー
ジャック ロバート・ウォーカー・Jr
リサ ルアナ・アンダース
メアリー トニー・バジル
コネクション フィル・スペクター
牧場主 ウォーレン・フィナーティ
サラ サブリナ・スカーフ